アラブの淑女が「イスラム国」空爆

スカーフで髪を覆い、戦闘機を操るUAE35歳パイロットは米国防総省のアイドル。

2014年11月号 GLOBAL

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アラブ初の女性戦闘機パイロット、マリアム・アル・マンスーリは、漆黒の闇のなか、米国製F-16戦闘機の操縦席で準備を整える。米国防総省はマリアムを「自由の淑女」Lady Libertyと称え、勇敢な彼女が「私の小さいスパルタ」と呼ぶ戦闘機を見守るが(名前は本人が歴史への関心からつけた)、イスラム教スンニ派武装組織「イスラム国」(IS)は、拘束したら斬首すると宣言している。彼女はアラブ首長国連邦(UAE)の空爆部隊を率いる35歳の少佐だ。装備は万全だ。彼女の飛行用ヘルメットには、攻撃中に他のパイロットと通信できるようスピーカーが装着され、酸素マスクには部下に指令を伝えるマイクがつく。飛行服には地図、コンパス、敵地で墜落した場合に備えた糧食、救命ジャケットには笛、懐中電灯、位置標識を装備。飛行服のズボンには太腿とふくらはぎ部分に抗重力嚢が挿入され、攻撃でGのかかる操 ………

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