ホンダ「リコール多発」の元凶

5度のリコールは「人災」。発売前から不具合が予想されていた。開発期間とコストの圧縮を命じた社長の責任は重い。

2014年12月号 BUSINESS [ 怒りっぽい「裸の王様」]

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ホンダが2​0​1​5年3月期の中間決算と、通期業績見通しの下方修正を発表した翌日(10月29日)の株式市場にショックが走った。ホンダの株価(終値3​3​0​4円)がスズキ(終値3​3​3​8円)の後塵を拝したのだ。「ホンダの株価がスズキに負けた記憶はない」と、アナリストは口を揃える。ホンダの今期の業績見通しは、第1四半期決算発表時と比べて、売上高は5​0​0億円減の12兆7​5​0​0億円、純利益は3​5​0億円減の5​6​5​0億円になった。海外生産移転が進んだホンダの輸出比率はわずか約4%。円安の追い風を享受できず、過去最高益が相次ぐ自動車大手の中で「一人負け」。輪をかけて小型車「フィット」の度重なるリコール(回収・無償修理)が痛手だ。「ホンダはアメリカの会社」と評されるほど北米市場でブランド力があったが、それも過去の栄光でしかない。14年4月~9月のホンダの北米での四輪車販売台数は前年 ………

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