プーチンが狙う「紛争凍結状態」

「NATO非加盟」は断固譲れない。オバマ政権が応じられないなら、グルジアの先例を再現するまで。

2015年4月号 GLOBAL [ウクライナ停戦合意Ⅱ]

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ポスト冷戦時代の欧州の安全保障秩序を根底から揺るがしたウクライナ危機。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、「クリミア編入」を宣言したのは2014年3月18日のこと。あれからちょうど1年が経過した。危機はクリミア編入に止まらず、その後、ドネツク州やルガンスク州のウクライナ東部地域の親露派グループが、同地域の事実上の分離独立を求めてウクライナ政府軍と戦闘を繰り広げる事態へと発展した。そしてこの2月12日、アンゲラ・メルケル独首相、フランソワ・オランド仏大統領、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領、プーチン露大統領の4者が、ベラルーシの首都ミンスクで協議。朝方まで16時間もの長時間会談を経てようやく、東部地域の停戦とその政治的解決を目的とした「ミンスクⅡ」合意に調印した。では、このミンスクⅡ合意はウクライナ東部地域に安定的な和平をもたらすことができるの ………

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