TPPの交渉担当者への「論功行賞」が話題呼ぶ

2015年12月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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10月上旬、日米など12カ国による環太平洋経済連携協定(TPP)妥結を受け、ある交渉官の転身が通商筋で話題を呼んだ。妥結の立役者のウェンディ・カトラー米通商代表部(USTR)次席代表代行の退任が発表されたのだ。新天地は米国の有力シンクタンク「アジア・ソサエティー政策研究所」(本部ニューヨーク)。11月から副所長・ワシントン事務所長として活動を始めた。カトラー氏は名門のジョージタウン大学院で国際関係修士号を取得後、1988年にUSTR入りし、アジア通として日米通商摩擦などで名を馳せてきた。柔和な笑顔が印象的だが、「調整型のタフネゴシエーター」(通商筋)であり、米議会の信頼も厚かった。TPP交渉では、国内外の軋轢を厭わぬフロマン代表を支え、妥結の最大の関門だった日米2国間の農産物・自動車貿易協議をまとめた。その豊富な人脈から、米国や韓国の大手企業が招聘に動いたが、 ………

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