2009年7月号 連載 [隗より始めよ]
日本の公的債務残高は、経済規模の2倍近い水準に達し、主要国の中で最悪である。こうした状況下、このほど政府は相次ぐ景気対策と税収の下振れを理由に、2006年に設定した「11年までに基礎的財政収支を黒字化する」という目標の達成を断念。これに代えて、達成時期を10年近く後にずらした財政健全化目標を新たに設定した。以下では、新たな財政再建計画について、3点コメントしたい。まず、透明性という点である。成長率、消費税引き上げのインパクトについて試算を開示しており、その点では計画の妥当性について相応の判断ができる。しかし歳出削減をどう想定するのか、目下のところ消費税引き上げの地ならしに狙いがあるためか、不明である。もっと大きな問題は、再建の実績が予測から外れた場合、今回のように再建期限を先延ばしするのか、それとも追加的な措置を講じて再建軌道に復するのを狙うのか ………
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