トランプの「蟻地獄」/もがく石破首相に原油価格急落の「神風」

原油輸入国の日本にとって棚から牡丹餅。貿易赤字が帳消しとなる!

2025年6月号 BUSINESS

「日米間には立場に隔たりがある。一致点を見いだせる状況にはない」――。石破茂首相は5月3日、関税をめぐる2回目の日米閣僚協議を終えた段階でそう述べた。トランプ政権は国ごとの相互関税のほか、鉄鋼、アルミニウム、自動車、自動車部品などに25%の関税をかけている。自動車など品目別の関税は閣僚協議の対象外というのが、米国側の基本姿勢である。自動車など品目別関税が見直されなければ「交渉に合意できない」と、赤澤亮正経済再生相。5月3日、首相公邸で記者団に語ったように、日米交渉は壁に突き当たってしまった。

どのくらい恩恵があるか

日本側にとって王将はあっても、飛車角はない。王将とは自動車である。自動車の米国向け輸出額は2024年に6.0兆円。自動車部品の1.2兆円と合わせると、対米輸出額の34.3%を占める。8.6兆円にのぼる米国向け貿易黒字は、ひとり自動車のおかげといってよい。自動車1台当たりの輸 ………

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