城内実 経済財政政策・成長戦略担当大臣に聞く!/「責任ある積極財政」で日本を強く豊かに!

2026年2月号 BUSINESS [リーダーに聞く!]

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1965年生まれ。東京大学卒業後、外務省へ入省。2003年衆院初当選(静岡7区、当選7回)。経済安全保障担当大臣、内閣府特命担当大臣(科学技術政策)、外務副大臣、環境副大臣、党外交部会長などを歴任。昨年10月から現職。

――年末に過去最大の予算案を策定しました。「サナエノミクス」の心臓部を担う大臣として評点は?

城内 私が担当大臣として取りまとめた「予算編成の基本方針」では、経済と財政はいずれも国民のためのものと明記しました。予算は規模ありきではなく、「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」の実現を両立させる内容になったと考えています。さらに日本成長戦略本部・会議を立ち上げ、官民投資を具体化する体制を整えられた点は、よいスタートダッシュを切れたと思います。

――大臣が傾注したい目玉は?

城内 日本成長戦略で位置づけた17の戦略分野すべてが重点分野です。国と国民の安全と成長を同時に強くする観点から、分野横断的に取り組みます。重要なのは、供給サイドの支援にとどまらず、官公庁調達による需要創出や、規制改革による市場形成も組み合わせ、官民投資を迅速かつ効果的に進めること。官民投資ロードマップを策定し、民間投資を力強く引き出していきます。

――大臣は若手中心の「責任ある積極財政議連」の生みの親です。「責任ある積極財政」の本義とは?

城内 「責任ある積極財政」の「責任」とは、今を生きている国民と未来を生きる国民に対する責任です。「責任ある積極財政」とは、日本を強く豊かにする戦略的な財政運営であり、規模ありきでも野放図な歳出拡張でもない。経済と財政はいずれも国民のためのものであり、広く国民に恩恵が行き渡る政策運営を行うことが出発点です。危機管理投資・成長投資によって供給力を強化し、所得を増やし、消費と投資の好循環を回す。その上で、成長率の範囲内に債務の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げ、市場の信認を確保していきます。

――安倍元首相と高市首相は、大臣にとって如何なる存在ですか。

城内 安倍元総理は、国家の未来を見据え、経済政策を通じて国民生活を守り抜くことの重要性を体現された存在。高市総理とは21年の総裁選で私が事務総長を務めた頃から志を共有し、22年の骨太の方針の議論では、安倍元総理と、当時政調会長であった高市総理と、積極財政の観点から緊密に協力してきました。こうしたこれまでの議論や信頼関係が基盤となり、「強い経済」を実現するため、責任ある積極財政の下で危機管理投資・成長投資を進めるという考え方が、いま政権の政策として具体化していると考えています。

――アベノミクスの「デフレ脱却」からサナエノミクスの「安全保障」へ、大きく軸足を移した狙いは?

城内 サプライチェーンの分断リスク、エネルギー制約、先端技術を巡る競争、安全保障環境の緊張など、経済活動そのものに直結する課題に直面しています。こうした現実の下で、成長戦略は単にGDPを増やすだけでなく、国民の安全と暮らしを守り、国力を高めるものでなければなりません。だからこそ、経済安全保障やエネルギー・資源安全保障などの分野において官民連携で先手を打つ「危機管理投資」を成長戦略の中核に据えています。平和と安全のコストを自ら支える覚悟の下、デュアルユースの推進を含め、現実的な国家戦略として前に進めます。

――令和8年度予算案は「強い経済」の実現と財政の持続可能性を両立させるものになっていますか。

城内 一般会計当初予算のPBは黒字化し、公債依存度は令和7年当初より低下、新規国債発行額も2年連続で30兆円未満となりました。更に、一般会計当初予算の歳出規模も、GDP比で見れば最大ではなく、1994年度以降で過去12番目の高さとなる見込みです。これは、将来の成長につながる投資を進めながら、財政規律にも配慮していくという政府の明確な姿勢を示すものです。

高市総理の下で、政府全体に「国をどう成長させ、次の世代につなぐか」という視点が共有されつつあると感じています。国際環境が厳しさを増す今こそ、政・官・民が同じ方向を向き、日本の成長力をさらに高めていくことが重要です。

(聞き手/本誌編集長 宮嶋巌)

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