孫正義という「セキュリティ・ホール」

日本は「キャッシュカウ」にすぎない。海外で巨額買収に走り、国内ではインフラの「穴」が置き去りとは。

2014年4月号 BUSINESS [インフラ「有事」前夜]

  • はてなブックマークに追加

ソフトバンク(SB)社長、孫正義は、米国で挑む巨額買収第二弾のキャンペーンのためワシントンに飛んだ。3月10日にPBSテレビの人気トーク番組「チャーリー
・ローズ」に出演、11日には商工会議所で「米国の無線通信業界の現状とグローバル競争の展望について」と題して講演した。SBは昨年7月、米携帯3位のスプリント・ネクステルの株式78%を1兆8千億円で買収したばかり。勢いに乗って昨年暮れ、ドイツ・テレコムが株式の67%を保有する米携帯4位TモバイルUSの買収を検討中と報じられた。SBは金融機関と2兆円余の資金調達を協議しているという。ところが2月3日、米連邦通信委員会(FCC)のトム・ウィーラー委員長が、携帯4社が3社になると競争環境が維持できない、という理由で難色を示した。これに反論するのが今回の孫の行脚の目的である。「(携帯上位2社)ベライゾンとAT&Tが携帯市場の大半のキャ ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。